オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ

「記者の目:理系学生の『文系就職』西川拓(科学環境部)」(MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題・05/03/25付)

【元記事:「記者の目:理系学生の『文系就職』西川拓(科学環境部)」(MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題・05/03/25付):d:id:manpukuya:20050325:rikei

文系就職をテーマにした「理系白書」の取材を通して感じたこと。

この記者は理系の大学院を出て新聞記者になった変わり種。彼自身が新聞社という文系の職場に偏見を持っていた一方で、「理系にしては、あなたは取っつきやすいね」と言われるなど、相手の偏見を意識させられることも。

面白かったのはこのあたり。

連載に登場した人たちは「数字で物事を把握できる」「論理的に思考できる」「問題を単純化して考えられる」などと、理系出身であることの利点を語った。しかし、理系出身であることにこだわりを持つ人は少なかった。

記者の目:理系学生の『文系就職』(MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題)

今回の取材では、いくつかの大学の研究室に「文系企業に就職した卒業生を紹介してほしい」と依頼したが、文系就職を機に卒業生と研究室の縁が切れているケースがかなりあったのに驚いた。「証券会社への就職を報告したら、教授が激怒した」と話す人もいた。これは不幸なことだ。

記者の目:理系学生の『文系就職』(MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題)

あと面白いのは、記者がこの進路を選んだ理由。

私の場合、研究者を目指して大学院に進んだ。しかし、周りの同僚や先輩に比べ、自分は研究に対する熱意も能力も足りないと感じた。科学の魅力を多くの人に伝えることにより、研究を応援したいと思って記者になった。

記者の目:理系学生の『文系就職』(MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題)

自分で考えた進路でも、しばらくすると「今の環境はどうも合わない」と感じることは珍しくない。また、面白い研究をしているが就職には使えない、といったケースもある。そういうときに、それまで得たものをどう生かして次のステップに利用するかのいい実例だと思った。