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99/07/19 (Mon.)−知っていることを語ること(「すぐれたwebサイトの条件とは」改題)

元記事:夜の記憶−99/07/19 (Mon.)−知っていることを語ること(「すぐれたwebサイトの条件とは」改題)】

テレビを見ていて、自分にとっては自明の知識でも、知らない人には新たな知識になりうるのだなと思った。
 もうだいぶ前から、ほとんどのパソコンのCMには「ちゃん、とてとてん」という「Intel Inside」のサウンドロゴが入っているのだけれど、なぜこうなっているかという話。あれは、CMにそのサウンドロゴを入れる企業に対して、インテルがCPUの卸値をさっぴいているというのが定説なのだった。これ、ある程度以上パソコンに詳しい人ならわかりきったことでしょう。でもたぶん、世間にはそのことを知らない人のほうが多いのじゃないかというわけ。
 要は、自分の知っていることを適切な方向に放つことで、自分の知識は価値が出るということなんだ。話が飛ぶけれど、webサイトの価値ってそういうところで決まるんではないかと思う。少なくとも、自分の場合はそういう部分でサイトの価値を判断する。本人だけが知っていること(純粋な知識だけでなく、「その人なりの視点」も含めて)を、それを知らない人や知りたい人に向けて公開する。これこそが、分散型の巨大データベースとしてのWWWの価値なんじゃないだろうか。問題は、誰もが自分だけの知識やものの見方を持っているはずなのだけれど、自分がなにを知っていて、誰がそれを知らないか、また誰がそれを知りたがるかのリサーチが難しいということだ。なにを、誰に向けて、どのように知らせるか。この3つがうまく揃ったとき、すぐれたwebサイトが生まれるのだと思う。