【元記事:夜の記憶−99/06/07 (Mon.)−雨上がりの原宿】
ひさしぶりの雨は夕方前には上がったが、しっとりと湿った空気は夜になっても原宿駅のホームをおおっていた。ホームの向かいには、明治神宮の森がすぐそこまで来ており、そこから緑の湿った匂いが鼻腔に流れ込んでくる。梅雨明け間近に何度か過ごした野尻湖の森を思い出して、鼻をふんふんと鳴らしたくなる。周りにわからない程度に鼻を鳴らしてみる。リラックスする匂いだ。
電車がホームに入ってくると、風で緑の匂いはかき消される。野尻湖にいた鼻が原宿駅に戻ってきた。