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99/03/05 (Fri.)

元記事:夜の記憶−99/03/05 (Fri.)】

ローマ字で文字を打っていて、よくやってしまうミスタイプがある。「わたし」と打ったつもりが「わつぃ」と出る。「watasi」を「watsi」と打ってしまっているのだ。ほかにも愉快なのがあって、「あなた」を急いで打って「あんた」と出してしまう。「anata」のつもりで「anta」と打ってしまっているだけの違いなのだが、「あなたがお使いのパソコンで…」のつもりが「あんたがお使いのパソコンで…」では、なまじ意味が通るだけに厄介だ。
 考え事が浮かぶとき、頭の中でローマ字かな変換していることがある。長時間キーボードを使うことで、言葉を文字として打ち出すために使われている指の動きが、思考までも浸食してしまうのだ。会社のPCには、日本語を打つ際に「親指シフト」という特殊なキー配列になるソフトを入れてある。これをずっと使っていると、今度は考え事として浮かぶ1文字1文字を追うように、指の筋肉が親指シフトのキー配列で緊張するのがわかったりする。まったく奇妙な感覚である。