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99/02/23 (Tue.)

元記事:ただ日記−99/02/23 (Tue.)】

みず谷なおきについてはいろいろ書いておくのがよいのだろうが、ゆうべはそういう気分にならなかった。『人類ネコ科』が良かったとか、そんな話をするのがなぜだか、不誠実なことのように思えた。
 死んだ人に関する記憶は、生きている人たちの中から消えていく。生きている人たちは生きるのに忙しく、死んだ人のことをいつまでも覚えているわけにはいかないから。それはそれで普通のことだし、それでいいのだと思うのだけど、みず谷なおきに対しては10年前に『人類ネコ科』が完結して以来今まで彼のことを忘れてしまっていたぶん、彼が亡くなったことで今まで彼のことを忘れていたことを思い出し、そして彼のことを思い出して彼について語るのは悪い気がする。一方で、彼が亡くなったからといってまたすぐに彼のことを忘れ直してしまうのも悪い気がする。かくして、ここにこれ以上みず谷なおきのことを書くのはやめにしつつ、自分の心になるべく彼のことをとどめておくべきだと思うのだった。