羽田から帰宅
しました。
今回は、H-IIAとM-Vの打ち上げを両方、しかもかなりいい条件で見ることができました。満足満足。
この1週間の記事は、あとで編集や追記していく予定です。お疲れさまでした。
報道席到着
マスコミ向けの展望台に着きました。空は地平線近くに雲があるほかは快晴です。満天の星空です。
M-Vロケットはすでに外に出ていますね。
WX310Kのカメラでは、最大望遠でこれがせいいっぱいです。
IXY DIGITAL 55の最大解像度(2592×1944ピクセル)、3倍ズームで撮影してトリミングするとこんな感じです。
打ち上げ1時間前
空には、時折雲が流れてきています。先ほど流れ星が見えました(−人−)ナムー。
ここでは打ち上げ準備のアナウンスが聞こえるようになっていて、なかなか臨場感があります。準備は特に問題なく進行中のようです。
打ち上げ30分前
雲がやや増えてきてしまいました。準備は順調に進行中のようです。
今いる展望台は山の中にあり、森の薫りが風に乗ってきます。気温はさほど低くなく、鼻先は冷たくなりますが、少し厚着をしていれば震えることはありません。
打ち上げられました!
M-V8号機/ASTRO-Fは無事、定時に打ち上げられました。
噴煙に朝日が当たり、美しいグラデーションになりました。
追記
カウントダウンがゼロになるとともに、ロケットの尾部からまぶしい光が出てきました。H-IIAと同様、目を細めないと直視できない明るさです。
打ち上がって約7秒後に轟音が聞こえてくるころ、ロケットはいったん雲に飛び込みました。雲の真下、内部、上側と、明るい部分がどんどん上がっていきます。ちょうど「オネアミスの翼〜王立宇宙軍」の打ち上げシーンにそっくりです。
ロケットは、射点を正面に見て右上から右後ろの方向に上がっていきます。ちょうど雲と雲の間に、噴煙をもりもり伸ばしながら飛んでいくロケットが見えるようになりました。
白い噴煙が少しオレンジ色に輝きました。地上は日の出前ですが、ロケットが高く上がるとともに昼間の領域へ出ていき、朝日を浴びたのでした。
写真は、第1段を分離した直後のものです。噴煙の先端が、二股に分かれようとしています。このあと、ロケットは雲に隠れてしまいました。
噴煙は、打ち上げ後20分近くたっても雲間に残っているのが見えていました。「成層圏の雲はなかなか消えない」という、笹本さんの解説でした。
記者会見から〜サブペイロードの可否など
偉い人たちの会見ののち、技術面を中心にした会見が行われました。
メンバーは、M-Vのプロマネである森田教授(中央)、東工大の松永助教授(左)、そしてサブペイロード統括の津田助手(右)です。
松永先生は、東工大でカンサットやキューブサットの実験を行っています。また津田助手は、東大の航空宇宙学科で中須賀助教授のもと、カンサットやキューブサットを作ってきた方です。
Cute-1.7+APDの電波は、これまでのキューブサットと同様、アマチュア無線の周波数を使っています。いわば地上局がアマチュア無線家の数だけあることになります。さっそく、ジョージア工科大学をはじめ、いくつかのアマチュア無線家がCute-1.7+APDの電波をとらえたそうです。「あかり」と名付けられたASTRO-Fに続いて、こちらも見事に成功ですね。おめでとうございます。
松永先生は、「ようやく日本の大学からも、人工衛星で世界に自慢できる成果が出てきたのではないかと考えている」というコメントでした。
ソーラーセイルはどうでしょうか。津田さんによると、「ソーラーセイルからの電波は、オーストラリアの地上局で取れています。それを受け取って解析が終わる1〜2日後に、結果がわかるでしょう」ということでした。
松永先生からは、「今はISASもNASDAもない1つのJAXAであるのだから、M-V以外のロケットでも学生の衛星を上げられるでしょう、ぜひ打ち上げてほしい」というコメントがありました。
また的川先生から、「ロシアで打ち上げるのと日本で打ち上げるのは、どちらがよいでしょうか」という質問が出ました。松永先生の答えは以下の通りでした。
「ロシアと日本のどちらで上げるのがよいかは、どちらも一長一短です。
ロシアのいいところは、ロケットをたくさん上げているため、どこをさぼってよいかなどの経験が非常に豊富であることです。悪いところは、輸出関連や治安の問題、軍事基地ゆえの制約、言語の問題などといったところです。
日本で打ち上げる悪いところは…いろいろと言えない話があります(笑い)。一方いいところは、ISASと共同で開発を行ったため、衛星の不具合を一緒に考えて解決していただけたほか、非常に厳しくされたことでうまくいっている面もあるでしょう。まああんまり絞りすぎないように、とも思います(笑い)。」