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惚れた弱みのはてなユーザー

【元記事:惚れた弱みのはてなユーザーd:id:manpukuya:20051213:hatena

はてなPalmCLIE)やMacと同じだなと、常々思う。その心は、「奔放な恋人に振り回されながら尽くす」。

入れあげて、裏切られても別れられない。「なんで別れないの?」と聞かれると、「いや、そういうことじゃないんだ。わかってもらうのは難しいかもしれないけれど」とちょっとむきになるような。

Palmの魅力

Palmは、買ってきたそのままでの使い勝手は「悪くない」程度である。で、ここがPalmの不思議なところだが、「こいつをなんとかしてあげたい」と考えてしまう妖しい魅力があるのだ。そこでいろいろなPalmwareを入れて、少しずつ使いやすくしていく。「自分色に染め上げる」というとちょっと気持ち悪いけれど、そういう感じ。

かつて、英語版しかなかった頃のPalmで日本語を使えるようにしたのは、山田達司という個人が開発した「J-OS」だった。これによって日本でもPalm知名度が上がり、ついに日本IBMから日本語版のPalmである「WorkPad」が発売されたのだった。このとき、山田は「男と娘」という文章を発表している。Palmのために、無私の心で作った成果が大メーカーを動かした。嬉しいような寂しいような。「尽くしても振り回される」という内容ではなく、むしろ希望に満ちた終わり方だけれど、男が「娘を幸せにしなくては」と思うほどに、Palmは魅力的であったのだ。

性悪なMac

Palmのこのあんばいは、Macの話になればもっとわかりやすそうだ。

特にiMac以降、新しいMacはいつも驚きと賞賛をもって迎えられてきた。青いポリタンクのG3、四角くてコンパクトなG4 Cube、OS XPowerBookiBookMac mini、そしてiPod。どれも質感に優れ、所有する喜びを与えてくれる。

一方でMacは、爆弾が出たり電源の不具合やバグがあったり、けっこうなじゃじゃ馬でもある。

モデルチェンジの悲哀は誰もが共感するところだろう。ついに最新型のMacを買った、と思ったらその晩新しいMacが発表され、CPUやHDD、メモリが強化されてお値段据え置き、しかも明日から発売されるから今日買ってきたこの最新型のMacは明日から旧型です、なんてことがしょっちゅうある。

それでもたくさんの人がMacが好きだし、思い入れを持っている。

「新しいMacを買うと(もしくは、新しいMacを買うことを考え始めるだけで)、今まで使っているMacの調子が悪くなる」という話はよく出るし、そう思わせる謎の説得力がMacにはある。Classic Mac OSでは正月や誕生日に起動すると、起動時の画面がちょっと変化した。こういう細かいくすぐりが、Macは本当にうまいのだった。

性悪な「はてな」の魅力

上のような雰囲気が、はてなにもある。なにしろ使いやすいし、面白くて誰にも予想できない機能がどんどん追加されていく。ユーザーは「なんとかしてあげたい」と思うから、ああしたらいいこうしたらいい、と思い思いの意見が自然に出てくる。

ときどきユーザーとしては、それはちょっとどうよ、と言いたくなる行きすぎがあるところもまたいい。住所登録問題しかり、ヘルプ作成の手伝い募集しかり。

今回の、忘年会での一部ユーザーとの話し合いを、はてなアイデアやinfo@へのメールetc.よりも優先したととられかねない書き方もそうだ。

こうしてときどき裏切られたような気持ちになっても、はてなは魅力のほうが大きいからなかなかやめる気にはならない。

もちろんときどき、かわいさ余って憎さ百倍、となって退会する人もいる。でも多くの人にとってはてなは逆に、「憎さ余ってかわいさ百倍」のような存在なのではないだろうか。

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[写真:ギャラリー・間からの眺め] d:id:zaikabou:20051210#1134223741さんのレポートを読んで、おおここは会社のすぐ近くではないか、と行ってみる。平日の昼どきでも、お客さんは10人近く。

写真は、4階から東京ミッドタウン方向を臨む。ふだんよく見ている場所でも、別のアングルから見ると新鮮に感じる。(写真日記写真日記街角