内容を、数字を中心にざっと紹介。
- ABCは、親会社の経営不振で営業停止になっていた。支援に乗り出した洋販は、洋書取次の最大手。賀川洋社長が登場
- ABCの存続を求める署名は、1000通以上集まった
- 営業停止前の7店舗から、青山、六本木の2店舗で営業を再開することにした
- 1999年に2万2千あった書店は、2004年には1万8千にまで減っている(アルメディア調べ)
- 社員を前に経営方針を語る賀川社長「ABCならではの色、個性を出してほしい。が同時に、書棚から利益を上げていかないといけない。そういうことができる社員が育てば、書店再生のよいモデルになる」
- 棚ごとに責任者を任命、予算配分・仕入れ方法・値段交渉などを一任。書店としては異例のこと
- 仕入れも工夫。通常は出版社→取次→書店というルートだが、売れ残っても返品しない(筆者註:「買い切り」)というリスクを負う分、安く仕入れるという方法を増やしていくことにした
- 洋販での成功事例も採用。洋書のペーパーバックに「TOEIC600」などのシールを貼る。「この本は、TOEIC600点の人なら読める」という指針。「2月に始めて、大当たり」(賀川社長)
- 「棚ごとに、一人一人がミニ経営者にならないと、会社は活性化できない」(賀川社長)
- サイン会よりもイベントに力を入れる。たとえば荒木経惟氏のトークショー。長年続けてきた独自色の強いイベントが、ABCのブランドを確立してきた
- 書店の利益率は通常、20%程度。ABCはさまざまな工夫で28%を目指す
- 「個性を残しながら、一般の読者をどれだけつかめるかが勝負」(賀川社長)
- スタジオのコメンテーター「本には再販制度があるため、値下げ以外の付加価値が必要。書店数が減ってはいるが、書店の利益が上がらないわけではない。個性ある品揃え、大規模化、イベントなどのサービスで、きっちり利益を上げているところもある」
ABCには、いま「9/29 Re-OPEN」の貼り紙が出ている。「これをじっと見つめているお客様がいらっしゃるんですよ」(賀川社長とおぼしき声)と言われてドキッ。画面にはそういう人が何人も出てくる。自分も出てきてしまうのではないかとヒヤヒヤした。