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「シビル・ウォー」を観た

アメリカの内戦を描いた映画。見てよかった。

どういういきさつで内戦になってしまうのかを描くのかな、でも現実のアメリカとどう折り合いをつけるんだろう、共和党支持者の一部がどうこうだなんてリアルすぎてフィクションでも難しいのでは、と思いつつ見に行ったらそういう話ではなかった。すでに内戦に突入しているアメリカの混乱を、報道カメラマンの視点で描く作品だった。2人の対照的な登場人物が変化していく様子が印象に残った。

銃撃戦や銃を持った人と対峙する場面はもちろん緊張感があるが、それ以外の普通の場面でも次の瞬間銃弾が飛んでくるかもしれないと思うと気が休まらない。アメリカ国内がまさか本当にこんな状況にはならないだろうと思いつつ、分断が進む今のアメリカを見ると行き着く先はこれになってしまうかもしれないとも感じさせる。大統領選挙は11月5日である。

映画としては、偵察や攻撃用のドローンがまったく出てこないのがちょっと意外だった。あえてなのか、そういうものなのか。あと戦車砲自衛隊総合火力演習で直接見たことがある。打ち上げ花火を近くで見ていて腹にドンと来る衝撃を強くした感じで周囲の空気が震えるので、そこは音響をもうちょっとがんばってほしかった。

公式サイトの紹介動画は、映画を見たあとだとどれもネタバレに見えてしまう。いや、「撮影の裏側」には「××の××シーンで…」と完全なネタバレの発言があった。「『どういう米国人だ?』戦慄の本編映像」も同様。情報をなるべく仕入れないで見に行くのがいいと思う。

なにも持たずに期日前投票に行った結果

出かけた帰り、期日前投票所に寄れると気がついたため行ってみた。急な思いつきなので入場整理券は持っていない。なくてもよいとは聞いている。身分証は持っているから投票できないことはないだろう。

投票所には長い行列ができていた。わりとどんどん進んだが30分くらいかかったと思う。入場整理券を持っていない人は、並んでいる間に所定の用紙に名前、生年月日、住所、日付を記入した。期日前投票した理由の選択肢はあったが回答不要とのこと。投票所に入り、用紙を係の人に渡すと名前や生年月日から有権者のリストを確認しているようだった。なるほど、これでもし明日入場整理券を持って投票に行くとどうなるのか気になっていたが、これなら明日はちゃんと「あなたはもう投票済みですよ」と言われるだろう。

そして投票券を渡された。あとは普段と同じで、小選挙区比例代表の投票、最高裁判所裁判官の国民審査(全員×をつけると、本当に罷免したい人がいる有権者を後押しできる)をすませて終了。あっさりしたもので、入場整理券どころか身分証もいらなかった。

投票所を出たらNHK出口調査の人がいた。iPadスタイラスペンでタッチして回答するタイプ。「長い間並んでお疲れのところすみません」「今回はひょっとするとがあるかもしれませんしね」「明日の夜は選挙の特番をぜひ見てください」みたいなことをずっとしゃべっていたのが面白かった。

そしてこれをちょっと意識した。

実際どう入力したかは内緒です。

投票日は明日です。誰に投票するか決められないときは「第50回衆院選 情勢報道集約【継続更新】 |三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部」で自分の選挙区の情勢を確認し、1位の候補がいやなら2位の候補に投票する手があります。白票を入れるのは「何をされても文句を言いません」という意思表明にすぎず棄権とほぼ同じです。また選挙では世代別投票率が集計されます。政治家は自分に投票してくれそうな年齢層向けの政策を作りますから、自世代の投票率を上げるのはメリットがあります。投票に行きましょう。

追記

出口調査には正直に回答するのがよいという意見があった。そうなんだ。

出口調査で嘘をつく人の割合、出口調査の結果と選挙管理委員会発表の数字に起きうるずれ、不正が疑われるずれの閾値などを考えるとあまり神経質にならなくてもいいような気もする。でも気にしないのならそもそも「自民党に入れました~w」も意味がないことになるな。次はどうするか、よく考えておこう。

DIC川村記念美術館とホキ美術館へ行った

先日、千葉県にあるDIC川村記念美術館とホキ美術館へ行ってきた。休日の様子をレポートしたい。

DIC川村記念美術館

DIC川村記念美術館は1月に休館することが先日発表され、そうしたらだいぶ混雑するようになったそうで休館を3月まで延長するとのこと。

当館の運営母体であるDIC株式会社は、8月27日付で当館の運営に関する対外公表を行い、2025年1月下旬より当館を休館することを発表しましたが、休館開始予定を2025年3月下旬からに延期することを改めて発表しましたので、お知らせいたします。

当館の休館開始予定の延期に関するお知らせ | DIC川村記念美術館

美術館へ向かう道や駐車場の出口には「休館しないで」の看板がいくつもあった。地元の雇用を守ってほしいということだろうか? 近隣にはこのほかに商業施設はない。

車で朝9時すぎに着いたら(開館は9時半)すでに10人ほどが待っていた。9時15分ごろに大きな門(バスが出入りするほう)ではなく、「DIC川村記念美術館」のロゴの左側にある通路の門が開いた。券売所は2列あり、左の列がカード支払い対応の有人窓口、右の列が現金のみの券売機。券売機のほうが列は短いようだった。券売所に並んだあたりで、たぶん佐倉駅からのシャトルバスが着いた。入場券を買ったら券売機の正面から見て右手の門で開館を待ってもよいが、左手の坂を下ってレストランやギフトショップの下にある門で待つ方が、開館時に美術館の建物に早く着きそうに思えた。

入館したらとりあえずロスコ・ルームへ向かった。1階の一番奥にある。

マーク・ロスコの抽象画は印刷や画面で見ると「ふーん」くらいの感じに思うかもしれないが、実物は縦2メートル以上の巨大なキャンバスに絵の具が塗り重ねられており重厚感や迫力がある。それを薄暗い専用の部屋で7点も鑑賞できるのだから大したものだ。部屋の中央に置かれたソファから見てもいいし、部屋の角から反対側の絵を遠目に見てもよい。実に独特の空間。混雑しているときは入場待ちになったりするとどこかで見たが、今回はそこまで混んではいなかった。

展示の最初の方に戻ると、有名画家の作品がたくさん並んでいる。モネ、ルノワールピカソシャガール藤田嗣治マリー・ローランサンレンブラントなど。こういうのからコレクションをスタートしたのかな。1枚の絵にいつも2~3人がついているような混雑になっていた。見ていくとジョルジュ・ブラックジャクソン・ポロックルネ・マグリットなども出てくる。展示の後半は現代の抽象作家のコレクション展示や企画展だった。フランク・ステラの黒や灰色のキャンバスに直線を構成した作品がよかった。

音声ガイドはスマートフォンのアプリとして提供されている。イヤホンを持っていくとよさそう。電話をするみたいに端末を耳に当てて聞いている人をちらほら見かけた。館内は電波状態が悪いところもあるので、事前にダウンロードしておくとよい。

ミュージアムショップは狭く、品物を選びたい人と会計をしたい人がたくさんで店内を移動するのも難しかった。今までこんなに混雑することはなかったのかもしれない。先ほど見たフランク・ステラの作品がTシャツになっていた。レンブラント肖像画を金太郎飴にした「レンブラント飴」はとても秀逸なおみやげだが見つけられなかった。

美術館の外には噴水つきの大きな池、林の中の散策路、サッカーグラウンドより広そうな広場、白鳥がいる小さな池などがある。ぶらぶらすると気持ちがいい。併設のレストランはずっと先まで予約でいっぱいとのこと。10月26日(土)、27日(日)と11月3日(日)、4日(月)はキッチンカーが来るそうだけど、美術館の周囲にはコンビニもない。キッチンカーが来ない日の昼食はここに来る前に用意しておかなければならない。広場で弁当を広げて食事というのもいい。


ホキ美術館

DIC川村記念美術館とホキ美術館は車で30分くらいの距離にある。このあたりの道は歩道がない1車線。

ホキ美術館といえば、空中にぐっと突き出た外観が有名だ。

写真で見ると大きさがわかりにくいが、この部分は1フロアの高さで案外こぢんまりしていた。すぐ隣が普通の住宅地なのも意外だった。反対側にはとても大きな公園(千葉市昭和の森)がある。

こちらは閉館の予定はなく、館内はガラガラでもなく混雑でもない、ほどよい人口密度だった。

さて、ホキ美術館は写実画の美術館である。まるで写真のようにリアルな絵を展示している。作品を印刷物や画面で見ると単に写真と同じなので「なぜこれをわざわざ描くのか、写真があるのに」と感じるかもしれない。しかしマーク・ロスコと同様、実物を間近で見てみると印象が変わるはず。髪の毛の1本、木の葉の1枚が細かく描かれているのがわかる。超絶技巧の世界である。思わず1点ずつ近づいてじっくり見てしまう。

展示されている作品を見ていてなんだか不思議な気分になった。絵画を鑑賞するポイントは「なにを描いているか」と「どう描いているか」だと思うんだけれど、ここの作品たちは「どう描くか」が全部共通で「見たままそっくりに描く」しかない。写実画ではそのぶん「何を描くか」がより重要になるのかもしれない。

ミュージアムショップには展示作品の絵はがきがたくさんある。でもこれは人に送ったり見せたりするより、作品を見た自分の記憶を呼び戻すためのものだと感じた。写実画は細密画でもあるので、小さく印刷された作品だけを見ても魅力が伝わりにくい。大きなキャンバスに描かれた実物を見ておくと、絵はがきサイズでも「ああ、あれだ」と思い出せる。

音声ガイドはこちらもスマートフォンを使う。一部の作品のパネルにQRコードがついていて、これを読み込むと解説を読んだり聞いたりできるしくみだった。館内にはフリーWi-Fiがある。

食事はというと、1階のレストランではフルコースのランチやディナーが提供される。地下1階のカフェには飲み物のほかにサンドイッチやハヤシライスがある。隣の昭和の森の広場にはキッチンカーも来ていたので、散策がてらそちらで昼食というのもいいかもしれない(ホキ美術館は当日なら出入り自由)。

Maker Faire Tokyo2024のレポート記事を2本書いた

今年のMaker Faire Tokyoも盛況でなによりだった。ここ数回のこの規模ぐらいが、1日だけ参加の人にはちょうどいい気がする。

今回も記事を書いた。

記事のほかにも、tofunologyの「超弩級DX組織専用自動判子装置」はたいへん面白かった。

書類の印刷、ハンコ選択、捺印、捺印後の書類のスキャン、シュレッディングまでを、巨大な装置でいちいち大げさにやってくれる。ハンコ選択のマガジンが特にかっこよく、ハンコの印影を上司に向かって傾けるおじぎ機能も搭載していて楽しかった。

そのほか、当日会場からツイート…じゃなくてポストで紹介した展示(順不同)。

2日間会場を回っていると体力の衰えを感じた。夏の間、あまりの暑さに出歩かずにいて体がなまった感じ。足腰を鍛えないと。


関連リンク

今年の事前紹介記事と、自分以外が執筆したレポート記事はこちら。

fabcrossのレポート記事も充実してます。

BMIが22.0に下がってうれしい

3月から半年間で体重が8キロ落ち、そのあと少し上がったもののそこから下げて、今朝の測定でBMIが22.0(標準体重)と出た。目標を達成できてうれしい。

例によって運動はしていない。食べすぎないことだけを気をつけてここまで来た。現代人はお米を食べすぎだと思う。外で定食を食べるときはご飯を半分にしてもらうし家ではオートミールを食べている。

あと数キロ減らせば学生時代の体重まで戻ることになるが、そこまではがんばらず現状維持を心がけよう。そして体重が減っても運動をしていないので体型はその結果にふさわしく、上半身が貧弱でお腹が出ている。こっちは運動をすることでもうちょっと何とかしたい。それに腰痛で「座りすぎですね」と言われたのは心当たりがありすぎる。もうちょっとまめに立ち上がって歩こう。ようやく涼しくなってきたから買い物も自転車や車ではなく歩きでもいい。歩きすぎると右膝が痛むけれど足腰を鍛えたい。

関連記事

7日間の腰痛の記録

1日目

椅子に座っていたらだんだん腰が痛くなってきた。ぎっくり腰はなにかの動作でズキーン! と来て突然始まることが多い。しかし今回はきっかけがなく、じわじわ進んでいった。最初はなんかおかしいなくらいの感じだったが、時間とともにこれはマズイのではという痛みになってきた。原因はわからない。

2日目

立ち上がったり座ったり、身をよじったりすると激痛が走るようになった。脂汗が出るような痛み。ぎっくり腰の始まりの「魔女の一撃」に何度も襲われる。立ち上がったあとの歩き始めなど、なんてことのない動作でも突然ズキーン! と来ることがありつらい。腰をいたわるために動作が慎重になり、はたから見るとかなり面白くなっている自覚がある。必ず激痛姿勢を通過するのでトイレに行きたくない。

3日目

10時間くらい寝た。途中で目は覚めなかった。腰痛で体が休息を求めているのかもしれない。太ももや尻の筋肉がいつもより使われている感覚がある。腰を守ろうとして、いつもと違う筋肉が動員されているようだ。姿勢が変わるとズキーン! と来やすいのは相変わらず。

4日目

ベッドで姿勢を変えたり、起き上がろうとしたときにズキーン! と来るのでじっと寝ていたい。激痛が来る回数や痛みは少しだけよくなってきた気がするが、痛いときは本当に痛い。腰痛になってから初めて車で外出。座るときや立ち上がるときの痛みはもう仕方ないものとして受け入れた。

5日目

ズキーン! と来る頻度や強さが減ってきたのは回復しているだけでなく、痛まないようにする腰の扱い方がわかってきたからかも。同じ姿勢をしばらく続けると姿勢の変わり目で激痛が来やすい。こまめに姿勢を変えるのがいいのだろうがこれがなかなか難しい。

6日目

朝起きたら左手の小指がしびれている。血の巡りが悪くなったときのような感覚。この症状は最近よく両手に出ているが、起きればすぐに元に戻る。ところが今日はしびれがなかなか引かない。脳のなにかだろうかと心配になって脳外科に電話してみた。
「こういう症状は脳外科にかかるのがいいですか?」「足の指はしびれていますか」「足の指は異状ありません」「でしたら整形外科がいいと思います」。へえー、そうなんだ。腰の痛みは自然治癒を待つつもりだったが、指のしびれとの合わせ技で整形外科へ行くことにした。
手と肘、腰のレントゲンを撮った。呼ばれて立ち上がり、歩き始めるときにズキズキ来る。「ゆっくりでいいですよ」と言われて救われる思い。問診では「ぎっくり腰かもしれないし椎間板ヘルニアの可能性もある」といった見立て。「座りすぎですね」。思い当たるふしがありすぎる。よくなったら運動も含めて生活改善していこう。指の方は「ひじの神経の異常で指がしびれることがあるが、診たところおかしくはない」そうで経過観察となった。即入院とかなんとかでなくてよかった。湿布と痛み止めの飲み薬をもらい、2週間後に再診となった。
指のしびれは夜には引いた。腰痛も今日の夜にはだいぶ楽になった。湿布や薬がすぐに効いたのかもしれないし、回復がさらに進んだのかもしれない。痛いときはやはり痛いが激痛ではない。

7日目

電車で出かける用事があったため、この日までにはある程度回復してほしいと思っていた。幸いへんな歩き方をせずにすむ程度にはよくなってくれた。姿勢を変えた時に腰に違和感が出ることはあってももうズキーン! とはならない。よかったよかった。

まとめ

湿布や痛み止めがよく効いた気がするので、急な腰痛が出て歩ける程度になったらささっと整形外科へ行ってしまうのがいいと感じた。たまたま回復期に診察を受けただけかもしれないけれど。
「座りすぎ」の指摘はその通りなので改善したい。ヘッドレストつきの椅子だと座ったままひと眠りすることもできる。一度座ると立ち上がるのがおっくうになりがちなので、気持ちを切り替えていかないと。また足腰を鍛えようという気持ちがいっそう強くなった。右膝の痛みと相談しつつメニューを考えていきたい。

「ええいままよ」の実績を解除

「やんぬるかな」とか「これはしたり」とか、「一度使ってみたい言葉」みたいなネタでよく出てくるのがあるでしょう。その中で「ええいままよ」の実績を解除した。

デスクトップパソコンの具合がおかしくなり、キーボードからの入力が利かなくなった。直前に、調子の悪いUSBハブを抜き差ししていたせいかもしれない。キーボードを別のUSBポートに差したが変わらず、ほかのキーボードをつないでも認識されない。マウスは使えている。ここにキーボードをつないでみようか。しかしそれで反応がなかったら、今度はマウスをつなぎ直しても使えない可能性がある。USBのBluetoothアダプタも認識されないからBluetoothキーボードも使えない。つまり今使えているUSBポート以外は全部ダメになっている。マウスだけは使えるからこのまま再起動するか。しかしもし再起動しても文字入力できなかったら、パスワードを入れられずどうにもならなくなる。とはいえこのままキー入力できない状態にしておくわけにもいかない。

ここで出ました、「ええいままよ」。考えられる限りの対策を施し、意を決して再起動した。

再起動に妙に時間がかかる。ぐるぐる回る点をしばらく見ていたらブルースクリーンが出た。つまりUSBポートが軒並み使えなくなったのは、ブルースクリーンが出るくらい異常な状態だったということか。とすれば再起動できればむしろ正常に戻るかも。ブルースクリーンが出てほっとするなんて。

無事にログイン画面が出た。緊張しながらEnterキーを押すとあっさり反応し、パスワードも入れることができた。よかった。もしここでキー入力できなかったら、USBをPS/2に変換するアダプタを使おうと考えていたが今回は出番なしですんだ。ほかにつないだUSB機器も問題なく動作している。ああよかった、元に戻ってホッとした。でも故障しなかったらもっとよかった。(3日ぶり2回目