(このエントリの目的はhttps://ima.hatenablog.jp/entry/2020/12/31/170000#fromeditorをご参照ください)
- 前の年
- 1月の出来事
- 2月の出来事
- 3月の出来事
- 4月の出来事
- 5月の出来事
- 6月の出来事
- 7月の出来事
- 8月の出来事
- 9月の出来事
- 10月の出来事
- 11月の出来事
- 12月の出来事
- 逝去
- 世相
- フィクション
- 関連キーワード
オープンソースの画像生成AIをセットアップから使い方まで解説する『Stable Diffusion AI画像生成ガイドブック』(ソシム刊)発売中(→本のサポートページ)
これは「キーボードAdvent Calendar 2021(#2)」という企画の16日目です。テーマに沿って12月1日から25日まで、持ち回りで記事を公開していきます。
昨日の記事はアーサー㌠さんの「今年の自作キーボード活動まとめ - koktoh の雑記帳」でした。
下はキーボードの写真を撮って見せっこする企画、「KEEB_PD」のAdvent Calendarです。
自作キーボードの知識が増えてくると、自分にとって理想的かもしれないキー配列のアイデアが出てくる。親指シフトを使っているので、いま使っているキーボードの配列をベースに親指シフト向けのキーボードを作ることにした。
今使っているキーボードはエレコムのTK-FBP044である。WindowsとMacの両方で使うことができ、USB接続のほかBluetoothで9台までマルチペアリングできる。USBでパソコンにつなげば電池を入れる必要もない。自分のパソコン環境で理想的な機能を持っている。すでに生産終了。
TK-FBP044の配列をKeyboard Layout Editorで再現するとこんな感じ。
普通のJIS配列がアレンジされている。カーソルキーやPageUp/Down、Ins/Del、Home/Endの領域がないぶん、全体の幅が狭くなっていてテンキーが近い。つまりその先のマウスも近いということで、これはなかなか気に入っている。
前モデルのTK-FBP014も同じ配列で、こちらは2012年2月に買ったからもう10年間この配列を使っていることになる。
このキーボードで親指シフト入力するために、Windowsでは「やまぶきR」、Macでは「Karabiner-Elements」を入れた。そしてスペースキーを左の親指シフトキー、変換キーを右の親指シフトキーに設定している。しかしTK-FBP044はスペースキーと変換キーの幅が親指シフトに理想的とはいえない。現状はスペースキーの左端([V]キーの下あたり)を左親指で押し、[M]キーの下にある変換キーは右手の親指を少し曲げて押している。スペースキーがもっと小さくなって、変換キーが[N]キーの下あたりへ伸びれば右手の親指を曲げる必要はなくなる。
ほかにも、キーボードの使用状況や新しくキーボードを作るならと考えて、こんなキー配列を考えてみた。
これをSU120で組み立てていく。事前に作った設計図がこちら。上段は4枚のSU120をどう切り離すか、下段はそれをどう配置するかを表している。D6とa6はせっかく使えるのでロータリーエンコーダをつけることにした。
B1とC1が切り離されているのは、P1/D6の行とC1~F1の行は切り離さないほうがよいと勘違いしていたため。またB4とC4が切り離されているのは、当初A4(1.25u)とB4(1u)の位置を逆にしていたため。
これらの変更で工数がちょっと増えるけどまあいいやで組み始めたが、増える手間はちょっとではなかった。この部分はSU120の余った基板から持ってくればよかった。この2か所がつながっていれば、ビスケットを切り離したり、「ROWどうし」でつなぐ線を用意したりする手間が減り、ねじ止めやはんだづけする場所も少なくなる。これらの作業は部品が細かいこともあって案外大変で、できる限り減らすほうがよい。
SU120の基板はTALP KEYBOARDで買った。
SU120のドキュメントはこちら。下の2つは特に役立った解説。
ビスケットを留めるM1.4ミリ、長さ10ミリのねじはAliExpressで買った。100本、ナットつきで送料込み211円。使ったビスケットは48本だからねじは96本必要でちょうどよかった。
基板を切り離す前にダイオードとソケットをはんだづけした。
ダイオードの足ははんだづけ前にカットする派。ダイオードがずれないよう、裏返してマスキングテープで固定してからはんだづけする。
ニッパーは切った銅線などが飛んでいかないよう、つまんでくれるものを使っている。
gootも同趣向のものを出している。
ダイオードのはんだづけが完了。
続いてスイッチソケットのはんだづけが完了。スイッチソケットは予備はんだをしてからはんだづけした。
Pro Microにピンヘッダをはんだづけ。端からはんだづけしていったら少し浮いてしまった。Pro Microを押さえつつ四隅からはんだづけすればよかった。
ダイオード、ソケット、リセットスイッチ、Pro Microのはんだづけ完了。ここですでに間違えている。どこでしょう。あとPro Microはコンスルーを使わなくても抜き差しできるよう基板の穴が少し互い違いになっているものの、面白がって抜き差ししすぎないほうがいいです(後述)。
解散!
ビスケットとねじはとても小さい。
基板どうしをつなぐ線はダイオードの足の切れ端を使う。ラジオペンチで片方を数ミリだけ90度に曲げて穴に入れ、もう一方を適切な距離で曲げる。
こういうのをたくさん作った。
途中経過。下の2枚目(右手側)は先ほどの間違いを修正したあと。なにが間違っていたかというとPro Microやリセットスイッチ、TRRSコネクタが載る基板を裏返していなかった。泣きながらはんだ吸い取り器を使って部品を取り外し、基板を裏返してはんだづけし直しました。
次にPro Microから各列、各行へエナメル線をはんだづけする。事前にこういう図を作った。先ほどの設計図を裏返したもの。
具体的な配線は「Pro Microとキーマトリクスとを接続する配線 - SU120で自由なレイアウトを作成するには」で解説されている。
配線についてSU120の作者の@e3w2qさんに質問した。
@e3w2q さんこんにちは。夕べ上げた配線図で6行目を一番上に持ってきているのですが、ひょっとしてCOLどうしの接続は行の順番でなくてもかまわないのでしょうか。つまりa4⇔a5⇔a6…ではなくa6⇔a1⇔a2などとつないでも、Pro Microとの結線が正しければ大丈夫ですか? pic.twitter.com/4BZLmlTkco
— 今村勇輔 (@yimamura) September 15, 2021
@指定されているのにスマートフォンでもPCでもリプライできないのでリツイートで書きますが、その認識で合っています。 https://t.co/iL2I9NIFch
— e3w2q (@e3w2q) September 15, 2021
なので、左手側右下のキーのrowの配線も水色線で繋いでもOKです pic.twitter.com/lhdgwe8kIs
— e3w2q (@e3w2q) September 15, 2021
ありがとうございます。お手数をおかけしました。
はんだづけ完了。右手の基板(下の写真右側)は特に線が込み入って大変だった。
キースイッチを差し込む。Kailh Box Royalはアルファベット部の30個のみで、黒軸はジャンクのMajestouch Linearから取り外したCherry MX、軸が白いのはGateron white(clear)Linear 35g、茶色いのはKailh Speed Copper。青軸はイベントでもらったもの。黒軸ははんだづけされたキースイッチを取り外した中から、ピンにはんだがなるべく残っていないものを選んで装着した。そうしないとソケットの具合が悪くなるそうだ。
Majestouch Linearのキーキャップをつけてひとまず完成!
足りないキーキャップのほとんどは遊舎工房で調達した。1.25uの左[Shift]キーと白い親指キーは店頭のばら売りから。親指キー下の黒い1uはDSA。黒い[ESC]キーは遊舎工房の開店日にキーキャップガチャで出たもの。
右下の[Adj]キーには@noixresinさんの氷キーキャップを置いた。ここだけ青軸にして、押したことが音でもわかるようにしている。
やったー完成だーで手を置いてみて、さっそくむむむとなるところがあった。
左下の[Shift]キーと[Ctrl]キーは隣の[Esc]や[Adj]と入れ替えた方がよかったかも。[Ctrl]+[Shift]+[Alt]+[S]などを押すのは今使っているTK-FBP044と同じ配置がいいだろうと思ったが、実際に手を置いてみると今の配置でいう[Esc]+[Adj]+[Alt]+[S]のほうがしっくりくる。ここはもっとしっかり検討するべきだった。キーマップで調整しよう。
そしてファームウェアを入れ、ReMapでキーマップを設定しようと思ったら入力されないキーが多数なのだった。そもそも左右のキーボード間で通信できていない。パソコンに直接つなぐと入力されるがTRRSケーブルごしにつなぐと入力されない。TRRSコネクタを一度間違えて取りつけ、つけ直したときに具合が悪くなったようだ。新しいコネクタを調達してつけ直そう。
それからPro Microは抜き差ししすぎないほうがよかった。だんだんきつくはまらなくなって、導通が悪くなったみたい。そのことをツイートしたら@e3w2qさんがリプライをくれた。ピンが曲がってきているので直せばよいとのこと。なるほどそうか。
メインのキースイッチをKailh Box Royalにしたのは、以前キーボードイベントの「天キー」で触って気に入ったからだった。
このキーボードの打ち心地が自分に合っている気がするんだけど詳細がわからない。横を覗いたら紫軸のように見えた #天キー pic.twitter.com/shaFZXKs0v
— 今村勇輔 (@yimamura) November 3, 2018
作者さんに話を伺うことができて使っているスイッチがわかった。ありがとうございました #天キー ■☆New version☆ Kailh Box Royal switches (10 pcs) – KBDfans https://t.co/lP66sVC9Ls
— 今村勇輔 (@yimamura) November 3, 2018
しかし今回こうやって作ってみると感触が違う気がする。キーを押し込むときの抵抗が大きく、スッと入っていかない感じ。天キーで見たキーボードのKailh Box Royalはひょっとしてルブされていたのだろうか。キースイッチに潤滑油を塗るには、スイッチを1つずつ開封しなければならない。大変だからやりたくなかったが、キーの感触がよくなるならやるしかないか。GoTo 沼である。
SU120は思いついた配列を低コストで試すことができる。SU120を使ったキーボード製作で一番手軽なのはオーソリニア(格子配列)で、特にSU120のデフォルトである5列3行+3キーにおさまるならばビスケットは使わないし、キーマトリクスの配線もいらなくなる。
一方、SU120でロースタッガードやカラムスタッガードのキーボードを作ろうとするとけっこう大変だ。SU120の基板を行ごとや列ごとにいったん分割した上で、ビスケットやキーマトリクスの配線でつながなければならない。これは細かなパーツを扱うため思った以上に手間と時間がかかった。
そもそもビスケットを留めるねじを100本使い切るような複雑なものはSU120を使わず、事前にキー配置を十分に検討した上で基板を発注するのがいいのかもしれない。
ロースタッガードのキーボードなら数字キーとアルファベットキーの配置は共通だろうから、そこを1枚にまとめて左右分割したようなSU120があるとだいぶ手間が減る。需要がどのくらいあるかわかりませんが。カラムスタッガードは列のずれ方がキーボードごとに異なっていて共通化は無理かも。
キースイッチをはめ込むトッププレートがないのでキーがぐらつくし、上から見ると微妙なずれがある。そのうちに3Dプリンタか、アクリルカットサービスを使ってトッププレートを作りたい。そしてそれを納めるケースも作りたい。
ケースを少しだけモデリングしてみたけど、最終的にどうなるかは自分にもわからない。
遊舎工房で調達した白い親指キーは普通のSAプロファイルのキーで、キートップの中央部がへこんでいる。ここが盛り上がっているコンベックスのキーは先述の「Majestouch用かまぼこ型キーキャップ」を買ってもよいが、普通のキーのへこみにレジンや軽量粘土を盛ってお手軽にコンベックス化できないかなとも思っている。
今回のキーボード製作でキー配置とキーアサインを現物で検証できるようになった。実用になるところまで来たら次は基板製作に挑戦したい。ちょうど昨日、キーボードを異常なハイペースで次々に設計しているサリチル酸さんが「GL516 デザインガイド」でオリジナル基板の詳しい作り方を公開してくれた。
これと「自作キーボード設計入門」「自作キーボード設計入門2」で勉強すれば基板を設計して発注できるはず。
そのほかはこのブログの[キーボード]カテゴリをどうぞ。自作キーボード以外の話も出てきます。
この記事を書くのに使ったキーボードは、そんななので相変わらずTK-FBP044でした。来年こそは。
明日のキーボードAdvent Calendar 2021(#2)の記事は銀鮭さんの「VRとキーボード、入力デバイス」です。
11月30日になって、作っていたグラフの右端まで来た。9月24日から11月30日までの新規感染確認者数と7日間平均、その前週比は以下のようになった。
新規感染確認者数はこの期間に急激に減ったため、後半の増減がよくわかるように最初の方にはグラフの上へ飛び出てもらうとこんな感じ。
前回の記事(11月11日)で示した、8月24日から11月9日までのグラフはこんな感じだった。
こういうグラフになったらああ、ついに第6波が来てしまったかと誰でも思うだろう。しかし結果は最初のグラフの通り。7日間平均の前週比は11月11日が最大で、またするすると下がっていった。理由はわからない。そして11月16日には1倍を切り、今日まで0.7倍から0.8倍程度をうろうろしている。
最近の新規感染確認者数は多くても20人台で、1桁の日も珍しくなくなった。数字が少なく出る月曜日は3週間連続で1桁である。このように小さい数だと、ちょっと数字がぶれるだけでグラフが大きく動きやすい。クラスターが1つ出てぐっと上がり、7日間平均の前週比はそれに影響されて下がるのに時間がかかるといった事情もあるのかもしれない。
東京都が毎日発表している7日間平均の検査陽性率は11月11日以降ずっと0.3パーセントだから、当面心配はいらないだろう。
明日からのグラフはこんな感じにしようと思う。
11月16日から来年2月28日までの104日間分。11月16日は、7日間平均の前週比が1週間だけ1倍を超えたあと1倍を切った日である。グラフの終わりを2月28日にしたのは、1月に多かれ少なかれ第6波が来るという予測が出ているから。2月末にはそれも落ち着いているといいなあという気持ちである。
あと細かいところで、「今日の7日間平均の前週比が続くと」のあとが「12/19に9.98人」となっている。今まではグラフの右端の日に何人になるかを載せていた。今回から7日間平均の前週比が1倍未満のときは、7日間平均が区切りのいい数字(当面は10人未満)に減る日を載せている。前週比が1倍を超えたときは今までと同じく、最終日に7日間平均が何人になるかを示すことにしている。
さて、第6波が1月に来るという予測は、新しい変異株のオミクロン株が出てきたことで変わるだろうか。日本を含めた各国は素早く反応して、隔離期間を長くしたり外国人の入国を禁止したりしている。それでも今日は日本でもオミクロン株の感染者が見つかった。日本への入国が全面的に禁止されているわけではないし検疫で見つけられたのはよかったが、ということは同じ飛行機の乗客に、ほかにもオミクロン株に感染している人がいるかもしれない。PCR検査なども偽陰性が出ることがある。
水際対策をいくら強化しても、いつかオミクロン株が日本の市中に広がるのは避けられない。重要なのはその日をなるべく遅らせて、その間に3回目のワクチン接種やオミクロン株に対応したワクチンを開発するなどの対策を進めておくことだ。我々も引き続き、マスク、手洗い、3密の回避を心がけなければならない。
今のところ、オミクロン株についてわかっていることは少ない。遺伝子の解析によると多くの変異があるということのほかは、感染力がとても高いらしいというくらい。重症化しやすさ、現行のワクチンへの耐性などは未知のままだ。上のグラフが右端まで来る頃に、日本や世界はどうなっているだろうか。
こういった言葉を聞くようになったのはここ数年で、最近はニュースでも耳にするようになった。しかし違和感がある。
たとえば「防寒対策」。寒さへの対策は「寒さ対策」であって、「防寒対策」では寒さを防ぐことへの対策に思えてしまう。現に暑さへの対策は今でも「暑さ対策」と呼ばれている。「防暑」という言葉も一応あるが一般的ではない。
同じように、「防犯対策」は「犯罪対策」、「防災対策」は「災害対策」と呼ぶのがよいと感じる。または「対策」を「策」にして「防寒策」「防犯策」「防災策」でもよい。
ほかにこういった言葉もある。
「節税対策」は「税金対策」か「節税策」、「感染防止対策」は「感染対策」や「感染防止策」がいいような気がする。
「防○対策」やそれに類する言葉は従来の言葉より強みを感じる人が多いのかもしれず、なるべく強い言葉を使いたくて選ばれてしまうのかもしれない。「にわか雨」や「夕立」より「ゲリラ豪雨」が選ばれるのと同じような感じ。
この手の「防○対策」的な言葉がほかにあったら教えてください。
辞書で「防」で始まる言葉を検索すればいいことに気がついた。
以下、「防○対策」という表現を見かけたわけではないけれど、そう書ける言葉の言い換えを勝手に並べてみた。「対策」→「策」はどれも適用できるので省略しています。
「~防止」もたくさんありそうだ。
東京都における新型コロナウイルスの新規感染確認者数がじわじわ増えている。といってもこのところ発表される感染者数は20人とか30人なので、増えているという実感はあまりないかもしれない。
新規感染確認者数は曜日による増減があるから、7日間の平均を見れば今の感染者数の傾向がわかりやすい。そしてその数字を先週と比べると、いま感染者が減少傾向にあるのか増加傾向にあるのかをつかむことができる。
8月25日から11月9日までの新規感染確認者数のグラフを作った。
緑の線は新規感染確認者数の7日間平均の前週比である。これが1倍以上だと増加傾向で、1倍未満だと減少傾向にある。8月25日は第5波以降初めて1倍を切った日で、それから11月9日まで2か月半ほど、1倍を超えることはなかった。
8月の爆発的な感染拡大が通り過ぎたあとだと、この静かな状態が嘘のように思える。
9月は「趣味の活動をする意欲が出てきた。気持ちに余裕が出てきたと感じる」と書いていた(10月1日付:緊急事態宣言が解除されたので第5波のまとめなど)が、10月は逆に気分が落ち込み気味だった。集中力が出ず、なにかをする気力がわきにくくなる。典型的な抑うつ状態である。このブログも新型コロナウイルスの話ばかりではなんなので、なるべくそれ以外の記事を書くようにしてきたが、10月はそういう記事は1つしか上げられなかった。
その10月1日にはこんなツイートをしていた。
長期間の緊張が解けると燃え尽きで抑うつ状態になる。雑誌を作っていたころ特集担当号が校了すると毎回味わっていた。あれはどうすればよかったんだろう? コロナに立ち向かった医療従事者の皆さんには感謝しかない。うまく休んでください https://t.co/HPDlo2ojFO
— 今村勇輔 (@yimamura) October 1, 2021
引用ツイートしたのは下のような連続ツイートだった。
パンッパンのパンパンだったコロナ病棟がスカスカのスッカスカになって、次々と病棟がクローズしていく ICUが再稼働し外科医と麻酔科医は手術に戻っていく
— 生物群 (@kmngr) October 1, 2021
ほっとしているが全職種で心身の疲れがすごく、このタイミングで退職する人の気持ちがすごくわかる
— 生物群 (@kmngr) October 1, 2021
このときは、こういう燃え尽き型の疲れは医療従事者だけの話だと思っていた。9月の自分はわりと活動的だったから。でも10月になったら自分が同じような疲れを感じるようになった。メンタルクリニックで先生に話したら「緊急事態宣言が明けたらみんな元気に外へ出るかと思ったらそんなことはなく、町は案外静かだ」と言っていた。第5波は感染者が今までになく増えてピークがなかなか見えなかったので、みんな疲れてしまったのだろう。
現在の増加傾向は1週間に1.2倍に増える程度で、第5波の一番多いときが2倍以上だったのに比べるとずいぶん低い。東京都が発表する検査陽性率もまだ0.4%ほどでとても小さく、増加の兆候は感じられない。感染者が今すぐ急激に増えるレベルではないといえる。とはいえ7日間平均の前週比が1倍を超えてしまった以上、7日間平均は11月4日の19.3人がひとまず底となるようだ。ずっと調子よく減っていたから、この調子なら7日間平均が10人を切る日が来るかもしれないと思っていたが残念だ。
さて、今の増加傾向はどこまで続くだろうか。いつか第6波が来ることはもうみんなわかっている。問題はそれがいつごろ、どのくらい大きな波になるかだ。
いずれの記事も、基本的な感染対策と3回目のワクチン接種が効果的と結ばれている。そしてワクチン接種の効果で、第5波のような爆発的な感染拡大は起きないだろうと考えられている。それはとてもいい話だ。
もう一つ気になるのが、今の感染者数のうちワクチンを打っている人はどのくらいいるか。
「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等(第46回以降)|厚生労働省」の第58回、「【PDF】資料2-4 全国の新規陽性者数等及び高齢者のワクチン接種率等」に数字があった。
10月18日から31日まで、10万人あたりの新規陽性者数を合計すると:
ワクチンを2回打っていれば、そうでない人よりずっと感染しづらいことがわかる。
ほかに、こんな記事もあった。
こちらもワクチンの効果の高さを感じる。
ワクチン接種をまだ迷っている人がもしいたら、自分や周囲の人の命と健康を守るためにぜひワクチンを打ってほしい。新型コロナウイルスにかかると、死ぬことはなくても後遺症はとてもつらい。
生活への影響が大きい後遺症としては、息苦しさや倦怠感、意識障害(ブレインフォグ)、味覚障害、そして脱毛などがある。いわゆる慢性疲労症候群になったという報告もある。注射が怖いとか副反応がいやだという人もいるようだが、そんなことを言っている場合ではない。注射は一瞬、副反応は長くても数日だけだ。一方後遺症はいつまで続くかわからない。ワクチンを打たない選択肢はないと考えてほしいものだ。
9月30日には東京都の新規感染確認者数はかなり減りそう - ただいま村
「何年後かにワクチンで死ぬかもしれない」という意見もある。今のところ、それが絶対にないとは言い切れない。しかし万が一それが実際に起きたら最初にいなくなるのは医療従事者である。日本のワクチン接種率は現在約70%だから、残りの3割の人たちで社会を運営しなければならない。そんなことが可能だろうか。ワクチン未接種の人はワクチンで死ぬことはないかもしれないが、そんな世の中で天寿を全うするのは今よりずっと大変なはず。特段の事情がないのなら、ぜひワクチンを打ってほしい。
そしてそれ以外のみなさんも、マスク、手洗い、3密の回避という基本的な感染対策を続けながらブースター接種を待ちましょう。