川口市の「SKIPシティ」で、昔のゲームをいろいろ遊べる展示会が開催されている。10月3日から来年2月28日まで。さっそく行ってきた。
- あそぶ!ゲーム展 ステージ1:デジタルゲームの夜明け|映像ミュージアム|イベント|SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ(http://www.skipcity.jp/vm/game/)
- 超貴重なアーケードゲームの古典的名作がたくさん実際に遊べる!埼玉県が「あそぶ!ゲーム展」を開催 - GAME Watch(http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20151006_724201.html)
SKIPシティはJR川口駅からバスで15分ほど、そこからさらに歩いて5分くらいとけっこう不便なところにある。昔はNHKの施設があったそうで、NHKの以前の番組を無料で好きなだけ見られる「NHKアーカイブス」もここにある。
展示会の開館時間は朝9時半から17時(この情報が公式サイトでは見つけられなかった)。「映像ミュージアム」内の一角がこの企画展で、大人510円の入場料で常設展も見ることができる。常設展は映像の歴史やしくみを学んだり、ブルースクリーン合成を体験できたりする。
さて今回の「あそぶ!ゲーム展 STAGE1」では1982年までのゲームを紹介ということで、会場入口にある年表も1982年までしかない。「ゼビウス」すら出てこない時代である。
会場内は動画撮影のみ禁止で、写真撮影は自由にできた。
初期のビデオゲームは操作が難しく、移動することそのものがゲームになっていた。宇宙を舞台にしたシューティングゲームは現代まで続くモチーフであるが、このころのは自由に移動させるのがとても大変。自機の左右の回転は左手で押す2つのボタン、スラスター噴射と弾の発射は右手で押す2つのボタン。これは思い通りに移動できるようになるまで相当な練習が必要だ。その後のビデオゲームで移動が簡単になっていくと、たまに出る移動そのものをゲームにしたタイトル、たとえば「スペランカー」が目新しくなる。(※スペランカーは未出展)
- そういう話を書いたダイアリー:「スペランカー」の独自性は「移動」をゲームにしていること(d:id:Imamura:20060101:spelunker)
上は最初の家庭用テレビゲーム機「オデッセイ」。ステージ表示ができないため画面にセロハンを貼りつける方式。またスコアの記録もできず、プレイヤー間で(たぶん人生ゲーム的に)やりとりするコインなどが付属したそう。
「デスレース」は残念、調整中だった。「土日祝日は10時〜13時のみプレイ可能」という運用になったとのこと。
「スピードレースデラックス」は1,470点。シフトレバーは下がロー、上がハイ。制限時間内にどれだけ進めるか、という作りはドライブゲームの基本となった。
「スペースインベーダー」はやっと2,630点。3面。
「平安京エイリアン」は、落とし穴を掘ってエイリアンを埋めるというゲームシステムこそ斬新だが、ゲームとしては面白くないところが面白かった。落とし穴を掘ったらあとはエイリアンがそのうち落ちるのをただ待つだけで、時間制限もないから手持ちぶさたになってしまう。
こちらからリスクを取りに行ってやられてしまう作りなら、自分の責任で死ぬのだからしかたないと考えることができる。「ディグダグ」では上下からモリでふくらまして敵を倒すぶんにはそう難しくない。岩を落としてつぶすのは難しいがスコアが高くなる。どちらを狙うかは自分次第というところがよい。「平安京エイリアン」はそういう取引が存在しないゲームだった。
- リスクを取りに行くゲームについて:自分の責任で死ぬゲーム(d:id:Imamura:20050809:game)
そのほかいろいろなゲームはなぜここに展示されるのかという説明がちゃんと書かれていた。たとえば「ラリーX」はゲームの最中に音楽が流れ続ける最初のゲームだったとか、「スクランブル」は強制スクロールするシューティングゲームのはしりであるとか。
「ムーンパトロール」や「ディグダグ」は1982年リリースで、すでにコンティニューが実装されていたのが意外に感じた。コンティニューってずいぶん早くからあったんだな。
会場内はほどほどの混雑で、展示されているゲームも行列ができるようなものはなかった。家族連れがほとんどで、ゲームマニア的な人はわずかだった。展示のボリュームからいっても、510円という入場料はちょうどよいと感じた。
会場を出ると自由に書けるメッセージボードがあった。
これは有野課長だ。
ところで今日の記事のタイトルは「パンフレットがほしい」である。年表や各ゲームの解説を家でじっくり読みたいと思ったがパンフレットのたぐいはなかった。全部写真に撮ってくればよかった。
1983年以降のゲームを扱う「ステージ2」も予定されているとのことなので、そのときはぜひご検討ください。
12月18日追記
カタログの販売が始まったとのことです。
□「あそぶ!ゲーム展」特製カタログ販売開始!
現在絶賛開催中の「あそぶ!ゲーム展」で展示している貴重な筐体や監修者の対談を収めた特製カタログを明日12月18日(金)より販売を開始します!
展示されている筐体写真と解説はもちろん、ゲームライターのローリング内沢氏、東京大学大学院情報学環教授の馬場章氏によるコラムや「あそぶ!ゲーム展」を監修したゲームデザイナー遠藤雅伸氏と馬場章氏による対談など内容の濃いものに仕上がっています!
付録には馬場章氏が監修した「ゲーム史年表」もついてくるお得なカタログを是非ご購入ください。
価格:1,000円(税込/カラー 80ページ)
販売場所:彩の国ビジュアルプラザ4階・県民交流プラザ(営業時間/9:30〜16:00 休館日/月曜、祝日の場合は翌平日)※12月28日(月)〜1月4日(月)は休館日 ※数量限定の商品になります
会場で流れていた映像
イベントの録画
- OPEN直前。「あそぶ!ゲーム展」みどころ紹介!(ニコ生録画) - SKIPCITY CHANNEL(ゲスト:遠藤雅伸/馬場章、司会:ローリング内沢、1時間13分26秒)
- トークイベント「ゲームデザイナーの仕事」(ニコ生録画) - SKIPCITY CHANNEL(登壇者:遠藤雅伸/馬場章/ローリング内沢/西角友宏/岩谷徹、1時間40分31秒)
- 「スペースインベーダーチャンピオンシップ」(ニコ生録画) - SKIPCITY CHANNEL(1時間33分20秒)
上の映像の一覧(SKIPシティの企画展の映像)
- SKIPシティ | SKIPチャンネル(http://www.skipcity.jp/channel/mus/)
追記:STAGE2にも行きました
- あそぶ!ゲーム展 STAGE2(d:id:Imamura:20160923:playinggame2)
さらに追記:STAGE3にも行きました
- 「あそぶ!ゲーム展 STAGE3」は明日まで - ただいま村(http://ima.hatenablog.jp/entry/2019/04/06/234000)