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Hyperlapseが楽しいよ

写真SNSInstagramが早送りの動画を撮れるアプリ「Hyperlapse」をリリースした。これがとっても楽しい。強力な手ぶれ補正をかけてくれるので、タイムラプス動画にありがちなカメラのガタガタがなく自己満足以上の品質にしてくれるのがいい。お手軽ステディカムであり、「世界ふれあい街歩き」を早回しにしているような動画になる。

車載動画を撮影してつなげてみたのが下の動画。全カット12倍速で3分間ある。気分はアウトラン。速度は1倍速から12倍速まで保存時に選べる。


荻窪圭の記事の「Hyperlapseアプリは基本的に明るさ固定だが、画面をタップしてやるとその場でAFとAEをやり直してくれる」というのはちょっと違っていて、最初は明るさ固定なのはその通りだがいったんタップするとAF/AEがオートになる。だから、撮影を始めたら一回タップしておけば、あとは放っておいても明るさやピントが状況に応じて自動調整されるようになる。どちらかというと、何もしなければ自動AE/AFで、タップするとそのつど補正、というほうがいいように思うけれどなにか考えがあるのだろう。定点観測的に使うときは明るさやピントが補正されないほうがよいとか。

画面をタップしてAF/AEが適宜補正モードになったあと、画面を長押しするとAF/AE固定に戻る。画面の長押しでAF/AEが固定されるのは標準アプリの「カメラ」と同じである。これをうまく使うと、わざとボケたタイムラプス動画を撮ったりできるだろう。

作成された動画をすぐに「シェア」する先はInstagramfacebookを選べる。動画はiPhoneの「カメラロール」にも保存されるから、それをほかのサービスにアップロードしてもよい。

Instagramへアップロードする場合、動画は最大15秒間にトリミングした上でInstagram的なフィルタをかけられる。

作例
http://instagram.com/p/tXCykhi-5d/
上の動画をYouTubeにアップロードしなおしたもの(15秒)
トリミング前の動画(46秒)

ところで、車載動画を撮影していていいなと思うのは無理な運転をしなくなるということだ。記録が残ってしまうから、うっかりでもあとでいろいろ言われないようにしたい。考えてみれば車載動画の撮影は簡易的なドライブレコーダーでもある。いつか何かが起きたとき役に立つかもしれない。iPhoneの動画撮影は画角が狭く、撮影される範囲が小さいから、カメラにつけるワイコン(広角レンズのアダプタ)が欲しくなる。調べてみた。

こちらはいまAmazonで330円。(安いなあ。買ってみた)

いまAmazonで800円。

いまAmazonで2980円。ずいぶん値段にばらつきがある。

一方Hyperlapseでよくないと思うこともある。その筆頭は撮影中にiPhoneを使えないこと。冗談のように思えるかもしれないがこれは時として深刻で、出先で地図を見たいときなどいったん撮影を止めるのは動画が途切れてしまうからしたくない。スマートフォンを持っているのにその機能を使えなくなってしまう。どうしてもやむを得ず撮影を止めると次は動画を出力するためのレンダリングが必要だからまだしばらくiPhoneを使えない。

iPhone 4Sだとレンダリングが遅くて、出力される動画の長さの2倍から3倍くらい時間がかかる。12分間撮影して12倍速にすると出力される動画は1分間。するとレンダリングに2〜3分。iPhoneを使えない数分間というのは案外長くて、そういうすきま時間に多くの人はスマートフォンをいじるだろう。しかし肝心のスマートフォンレンダリング中で使えない。このジレンマ。レンダリング中にほかのアプリに切り替えるとたいてい処理が止まり、あとでレンダリングし直しになってしまう(iPhone 4Sより新しい機種だとそうでもないのかも)。

レンダリングの後処理は明示的に指定することもできる。出力する動画を何倍速にするか選ぶ画面で「×」をタップすると「後で編集/動画を削除」というメニューが出る。

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「後で編集」は直前に撮影したぶんだけということはなく、とりあえずいくつも撮影しておいてそれぞれあとでゆっくりレンダリングすることは可能ではある。

しかし「後で編集」に限らず、動画のタイムスタンプは出力した時刻になってしまう。もちろん即時レンダリングしても出力には少し時間がかかるから正確な撮影時刻とはいえないが、「後で編集」にして何時間もずれてしまうのは避けたい。それに複数の撮影で「後で編集」にしておくと、最後に撮影した動画が先に出力され、最初に撮影した動画が最後に出力されるインターフェースになっているからタイムスタンプ的にはさらに混乱してしまう。(タイムスタンプの問題はバージョンアップで直るのではないかと想像)

とまあ不満はあるがこれは車で外出するたびに撮影しているヘビーユーザーの意見であって、みなさんもぜひ気軽にぶれないタイムラプス動画を撮影してみてほしい。

(10月9日記)

追記:ワイコンを使ってみた記事