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今日のはてなブログ「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡が宇宙線陽子の生成源を超新星残骸と特定」

今日の話は難しすぎて、質疑応答はメモをまともに取れなかったため配布物のスキャンまでとしました。上のリンクから中継録画を見ることができるのでそちらをご覧ください。

あとはマイナビニュースが研究成果をわかりやすく説明しています。

研究は難しくても、ぶら下がりではいろいろ面白い話を聞けました。高橋先生はこの衛星の前にEGRET(イーグレット)というコンプトンガンマ線観測衛星もやっていて、当時は全天のガンマ線マップというとこの程度の解像度しか得られなかったとのこと。

http://heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/cgro/images/egret/EGRET_All_Sky.jpg

CGRO SSC >> The Energetic Gamma Ray Experiment Telescope (EGRET)

それがこの「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」ではだいぶ細かくなって、これは本当にすごいことだとおっしゃってました。(下はクリックで拡大、3.7MB)


Fermi Science Support Center

とはいえ現在のガンマ線望遠鏡はX線天文衛星に比べると解像度が低く、角度分解能でいうとガンマ線望遠鏡はまだ度のオーダーで、分(1/60度)や秒(1/3600度)のオーダーに達しているX線天文衛星に比べると桁がひとつ大きい。全天をカバーするガンマ線望遠鏡の解像度を上げるのは現在の技術では難しい、それはフェルミガンマ線宇宙望遠鏡の技術をブラッシュアップすれば実現できるものではなく、今までとはまったく違う考え方を持ち込まなければならない由。

そのためフェルミガンマ線宇宙望遠鏡は現在持てる技術で最高のものを作り、長く使っていこうということで予算も多めに使って作られているそうです。

フェルミガンマ線宇宙望遠鏡の製作には日本の技術が不可欠で、スーパーカミオカンデ光電子増倍管を作った浜松ホトニクスがここでもメーカーとして参加しているとのこと。

おまけ

こういう難しい話をニュースとしてどう伝えるかに関するすばらしい記事。