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光が丘はスペースコロニー

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用事で光が丘へ行った。たくさんの団地が整然と並んでいて、道もそれに合わせて区画されている。スペースコロニーの生活ってこんなふうなのかなと感じた。

ガンダム世界におけるスペースコロニーは「人類が増えすぎた人口を宇宙へ移民させる」ために作られた。となるとコロニー内の限られた土地を有効に使うために集合住宅がたくさん作られるはず。そのように想像すると、光が丘の人工都市のような街並みはスペースコロニー内に似ている気がしてくる。コロニーは地震がないだろうから、建てられる集合住宅は香港や上海の高層団地のような何十階というスケールが一般的になるのかもしれない。

(下は上海で見た集合住宅)

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ところでファーストガンダムでは集合住宅はほとんど描かれない。大山顕さんが以前イベントで話していたところでは第34話「宿命の出会い」でアムロの車が泥にはまるシーンで奥に頼りないビルが見える程度だという。サイド6でアムロが父テム・レイを追いかけるシーンはいかにもニュータウン的な雰囲気だが、実は背景に集合住宅は出てこない。第1話でアムロフラウ・ボウが住んでいるのは一戸建てだ。

これはなかなか面白い。「機動戦士ガンダム」が作られた1979年は理想の住居といえば一戸建てで、高級マンションやお台場などのタワーマンションはまだ一般的ではなかったということだろう。光り輝く未来世界に暮らす主人公が集合住宅に押し込められているという演出は視聴者にはなかなか理解されない時代だったのかもしれない。

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追記

スペースコロニーだと標高が上がる(=コロニーの中心軸に近づく)ほど重力が0に近づく不都合があるから高層住宅が作られにくいのでは」という意見があった。そうかなあ。計算してみよう。

ガンダム世界におけるスペースコロニーを半径3000メートルとする(上記記事参照)。一方タワーマンションは現在日本一の高さが「The Kitahama(北浜タワー)」の54階、約210メートルだそうだ。

この高さの建物をガンダムスペースコロニー内に作ったとき、1階の重力を1Gとすると最上階の重力は1−(210/3000)=0.93G。体重60キロの人が55.8キロになる程度の差がある。

54階に住むと体重が1割弱軽くなるのをよいことと考えるか、よくないことと考えるかは人による気がする。

病気の種類によっては低重力環境が体によいことがありそう。一方体力をつけたい人は地面に近いところに住みたがるだろう。

またここでは50階以上の高層マンションを例にしたが、たとえば14階建て(高さ45メートル)くらいのマンションなら最上階でも0.985G、60キロの人が59.1キロになるだけだ。1階と最上階の重力はほぼ同じといってよいだろう。

にもかかわらずガンダム世界のコロニーにおける住宅は戸建てが中心というのは、やっぱりちょっと偏っている気がする。