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エレコムのTK-FBP014はMacでも使えるBluetoothキーボード

Windows VistaのPCとMacBook Airにはそれぞれキーボードをつないで使っている。2つのキーボードで机が狭い。でもPC切替器はMacの対応がいまいちっぽい。Bluetoothキーボードを探してみた。

エレコムのTK-FBP014BKは複数マシンでの切り換えが簡単で、JIS配列ながらMac対応もしっかりしているとのことでこれを買った。定価は9800円だけどAmazonではいま2970円とだいぶこなれている。

Bluetoothバイスを買うのはMagic Mouseに続いて2つめだ。MacBook AirではBluetooth機器がそのまま使える。今回はPCにもBluetoothでつなぐことになる。USBのBluetoothアダプタを買った。プラネックスBluetooth 3.0対応のがいまAmazonで909円。これにしよう。

BluetoothアダプタはPCに挿したらドライバいらずで認識された。アダプタを外そうと「安全な機器の取り外し」を見たら一覧に出てこない。BluetoothアダプタはUSB接続のマウスやキーボードと同じように、いきなり抜いちゃっていいようだ。

キーボードのペアリングも、両機種とも問題なくできた。キータッチはPCで今まで使っていたエレコムのTK-UP04FPSVに近くてなじみがある。パンタグラフ式でノートパソコンに近い、ペシペシした感じ。この打鍵感は気に入っている。

さてTK-FBP014は最大9つのBluetooth機器に接続でき、[Fn]+[F1]〜[F9]で切り換えられる。[Fn]+[F1]と[Fn]+[F2]の切り換えに限っては[Fn]+[Tab]でもよい。PCとMacはこの2つに登録した。iPhoneも一応[F3]に登録したけれど、あまり使うことはないかな。

MacサードパーティのJIS配列キーボードをつなぐと、多くの場合記号の配列が変わってしまう。[Shift]+[2]が「"」ではなくASCII配列の「@」になってしまう。これがいやで、Macの外付けキーボードは純正のを使っていた。

TK-FBP014はMacモードを持っている。Macにつながった時は自動判別され、Macでも記号がキーの刻印通りに入力される。ほかに[Win]が[command]キー、[Alt]が[option]キー、[無変換]が[英数]キー、[変換]が[かな]キーなどになる。(追記:本記事初出時「Macで使うときは[Fn]+[F12]キーを押す」と書きましたが切り替えるたびにこれを押す必要はなく自動判別されます)

左下の[Ctrl]キーはMacでも[control]キーなので、これがいやだったらMac側で変更するとよい。「キーボード」コントロールパネルの[修飾キー]をクリックすると、それぞれのキーの割り当てを変えられる。

たとえばこんな感じ。

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これでおおむねMac的なキー配列になった。セーブしようとしてPCの感覚で[CapsLock]+[S]を押してしまうのはそのうち慣れるだろう。

TK-FBP014をiPhoneで使う場合、こちらは残念ながら記号の入力がASCII配列になってしまう。

キーボードとしていまいちなところ

右Ctrlキーがない
片手コンピューティングのときにたまに不便。キー幅が狭くてもいいから右にも[Ctrl]キーがほしかった。
[Fn]キーが右にもほしかった
これも片手コンピューティングがらみ。[PageUp]/[PageDown]などを[Fn]+カーソルキーで入力するにあたって、それぞれが離れているから必ず両手が必要という話。[Fn]併用のキーをもっと増やして、ASDWあたりにも[Fn]+カーソルキーと同じ機能を持たせてくれたら片手で使えて便利かも。[ctrl]+[PageUp]とかも片手でできるようになる。(追記:Macでもアプリケーションによっては、NumLockをオフにすればテンキーで[PageUp]などを入力できた)
カーソルキーまわりの物理的な手がかりがとぼしい
今まで使っていたTK-UP04FPはカーソルキーがちょっと手前にはみ出ていて[↑]キーの両隣があいていた。ほかのキーより小さいこともあって、キーボードを見なくてもカーソルキーをさぐり当てやすかった。TK-FBP014のカーソルキーは周囲のほかのキーと大きさが同じで、手探りは慣れるまで苦労しそう。
NumLockのインジケータがない
光るものは消費電力が大きいから省略されてしまったのかな。基本的にオンにしたまま使うだろうから、オフのときだけ光るインジケータがあるとよさそう。それで電池が少し早くなくなるとしてもまあいいじゃない。
今どっちにつながっているのか、今MacモードかPCモードかを知る方法がない
インジケータがほしかったと言うと消費電力が…となるのかもしれない。Macモードのときだけ光るようにして、それで電池が少し早くなくなるとしてもまあいいですから。

Macで使うのに不便なところ

[command]+[option]+[eject]でのスリープが使えない
[eject]キーはTK-FBP014にも、MacBook Airの本体側にもない。じゃあどうするかというと[電源]→[tab]×2→[space]。Mac OS 9までは終了ダイアログボックスに対して[command]+[S]でスリープしたもんじゃったが、OS Xではできない。スペースキーの代わりに[return]を押してしまうとシステム終了になるのでちょっとドキドキ。

下の画像は電源キーを押したあと[tab]キーを2回押したところ。Macでは青い枠のボタンをスペースキーで押し、青いボタンを[return]キーで押す。

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とまあ挙げればいろいろありますが、2つのマシンを1つのキーボードで操作できるようになって机まわりがすっきりするし、テンキーつきながらコンパクト、キータッチも好みなのでおおむね満足です。

さてこれでUSB接続のキーボードがいらなくなるかというとそうではない。PCではWindowsが起動するまでBluetoothキーボードを使えないからだ。PCの起動時にBIOSの設定画面に入るには、Windowsが起動する前に[F1]や[Del]キーを押さねばならない。そのときのために、有線のキーボードもとっておかねばならないのだった。

2012年7月追記:新モデル出ました

2012年7月に「TK-FBP044」というシリーズが出た。

「本体右上部に液晶ディスプレイを装備し、接続先の番号や入力モード、NumLock状態、電池残量などを確認可能」とのことで、上の不満点のいくつかが解消される。ただし右側に[Ctrl]キーや[Fn]キーがないのは変わらず。カーソルキーの形状も変わらないようだ。

「Mini USBコネクタを装備し、USB接続でも利用可能で、通常のBluetoothキーボードでは操作できないBIOS画面を操作できる」というのも便利(USBケーブルは別売り)。PCにUSBでつないでおいて、Macに切り替えるときUSBケーブルを外さなくてもよいなら実用的だ。

さらに追記:新モデルを買いました