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第一期水循環変動観測衛星「しずく」の記者説明会

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登壇者

  • JAXA 地球観測研究センター 研究領域リーダ 今岡啓治
  • JAXA GCOMプロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 中川敬
  • JAXA 地球観測研究センター 利用研究グループ 堀雅裕

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NVSによるUstream


Video streaming by Ustream
  • 【放送予定】8月20日 第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)に関する記者説明会 | NVS-ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ-(http://blog.nvs-live.com/?eid=39

「しずく」初期機能確認結果(中川)

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※以下、資料の補足

  • 「OCO-2」はこれから打ち上げ
  • ロケットで直接高度700キロへ投入するのが普通。A-Trainへの投入の場合ロケットの性能に誤差があった場合を考慮して30キロ下へ
  • 消費燃料を少なく保てるステップ
  • ステップ2では軌道が低いためA-Train衛星群に追いつく形になる。追い越したところで軌道を上げてA-Train投入
A-Trainでの軌道制御

コントロールボックスの大きさは前後方向に約640キロ
実線部分が自然に変化していくもの、矢印が衛星自身による軌道制御

今後の初期校正検証計画について(今岡)

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※以下、資料の補足

  • 基本データは「輝度温度」

2012年の北極海氷の減少状況について(堀)

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※以下、資料の補足

春期(4月20日)の北極海多年氷分布の推移
  • 多年氷の割合が減ってきており2008年は特に減っている
  • 今年の春はロシア側が薄い一年氷で覆われた
夏期(6月〜8月)の北極域雲量(偏差)と気圧配置(参考)
  • 2007年は晴れが多かった→氷が減った
  • 2012年は曇っているにもかかわらず氷が減っている
AMSR-E/AMSR2がとらえた最近6年間(2007年〜2012年)の8月15日の北極海の海氷分布
  • 本体は2007年より薄くなってきている

質疑応答

毎日新聞のだ:海氷の密接度が低いというのはなにとなにが密接していないのか
堀:船舶関係の専門用語。海氷どうしが密接していないということ。補足資料の模式図で海氷密接度の求め方を解説している。船舶から見て海氷がどのくらい密接しているかというのが海氷の密接度。
のだ:7ページ目の低密接度域について
堀:ところどころ穴が空いている。しずくが見ている1画素以下にまで氷がばらけている。
のだ:4ページ、5ページの海氷面積の変化率について。上がったり下がったりをくり返しているように見える。なだらかでないのはどうして
堀:海氷はダイナミックに日々動く。気象条件によっても変化する。天候の影響で10日ないし20日程度のスケールで変化している。そして全体を見ると減る傾向、増える傾向というものが見えてくる。
のだ:多年氷と一年氷について。3ページ。それぞれ氷点下何度くらいか
堀:温度はどちらもあまり変わらない。マイクロ波で見る厚み(射出率:補足資料の16ページ)。厚いほど電波を出しにくい(放射率が低い)。同じ温度であっても放射率が違うということ。

NHK室山:北極の氷の縮小について。今年の縮小はこれまでの文脈にのっとって説明できるものか
堀:去年からの溶け残りが減っている。そして冬の間に地中海に押し流されてさらに減った。その結果として今年は特に減っている。3月の回復は薄い氷で占められている。薄い氷は溶けやすいので急激に減った。2007年以降増減はくり返しているが非常に低いレベルで推移していることには変わらない。

読売新聞さとう:資料10ページについて。2012年は曇りが多いのに氷が減少しているのはどうしてか
堀:手元にある情報だけではなんともいえない。2007年や2011年といった特徴的な減り方をした年より今年もっと減っているのは氷が全体的に薄くなっているということではないか。白い氷が溶けて黒い海水面があらわれると熱を吸収し水温が上がるなどのメカニズムもある。われわれは反射率だけを見ているので詳しいことはまだなんとも。

(?):今年の海氷の密接度が低いことについて。8月になっても減少が止まらないのはどういうメカニズムか
堀:資料7ページ。7月に大きく溶けると海水温が上がり海氷を横から溶かしたりする。その続きとして8月の結果があるのでは。

フリーライター林:天気予報の精度が上がることについて。しずくのデータがどう活かされて数値予報になっているのか
中川:気象庁には今後データを提供する。実際にしずくのデータがどの程度使えるか評価してもらう。AMSR-Eでは軌道温度から降水予測や海面水温予測などに使っていただいた。具体的にどう使っているかは存じ上げないが集中豪雨の予測精度が上がるなど。気象衛星では雲の中心がわからないことなどがある。台風の目が明確になるなど。
林:AMSR-Eに比べてここが変わったからどう、ということはあるか
中川:100分で地球を1周しデータを提供している。日本上空については観測してから30分以内くらいにデータを提供できる。早くなっている部分もある。ただそこからどのくらい成果が上がるのかはまだ気象庁で評価中。
林:AMSR-Eは一番早くて30分くらいだったのか
中川:AMSR-Eは30分くらいで。全球のデータはNASAの受信局から提供されていたためちょっと時間がかかっていた。今は2時間半くらいだが以前はもっと遅かった。
林:海氷観測について。北極海航路に使われるというが、たとえばこういう海氷だとこういう航路がというような具体的な使われ方は
堀:密接度という情報が船舶には重要。瞬間ごとの海氷分布を提供することでどこが通れるかわかる。また今年はこちらが通れそうといった目安にはなるだろう。日々の気象状況でも変わるから気象予測、気候予測とあわせて考えられるだろう。

毎日新聞のだ:今後海の情報も含めて総合的に見るとのことだが氷の厚さやほかの情報はどうやって測るのか
堀:氷の厚さは電磁誘導という、船舶からアンテナを出して近接にリモートで測る方法がある。面的には無理だが線的なデータを得られる。モワリングといってブイを浮かべ氷の底の高さを測るなどもある。こういった研究をしている機関がありJAXAと共同研究している。厚さ以外の情報はJAXA単独では難しいので共同研究しており水温や海中の温度、熱量などを衛星データとあわせて複合的に解析することで融解がどのように進んでいるかなどを研究している。

(終了)

これまでに行われた関連する記者説明会など