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ロケットまつりスペシャル 「はやぶさは見た」

[写真:宇宙研の「はやぶさ」模型]今回は「はやぶさ」による小惑星イトカワ」の観測成果について。登壇は中村良介(産業技術総合研究所)、安部正真(JAXA/ISAS)、平田成(会津大学)の各氏。

(写真は、先日宇宙研へ行ったときに撮影した「はやぶさ」の模型)

テーマは「はやぶさ」自体のドラマチックな運用とは別に、「はやぶさ」によって得られた科学的成果のあれこれについて。

まず面白いと思ったのは、送られてきたデータや画像をどう見るかについて、直感と妄想にもとづく仮説が入り乱れている段階だということ。しかもそれが、「これはクレーターだろう」「いやそうは思わない」という、かなり根本的なレベルでも行われている。

現段階では、たとえばイトカワの生成過程をどう考えるかについていくつかの考え方があって、でもどれも決め手に欠けている。

じゃあそれぞれの仮説がなぜ違ってくるのかといえば、やっぱりそれぞれの妄想のベクトルが違っているからということになる。同じ先行研究を見ていても、新しいものを見たときどう考えるかは個性が出る。そこが興味深い。

F1マシンの設計は毎年変わる。あの形状ってどういう手続きで決めているのだろうと考えたことがある。

もちろん基本的な目標は「より速く走れること」であり、それに向けてボディやウィングの形状を追い込んでいくのだろう。

でも微調整に入る前の「ここをこうすると速くなるだろう」という方向性を決める発想や仮説の出どころは、エンジニアごとに異なる直感や妄想なんじゃないだろうか。

そこがそれぞれの研究者の個性であって、直感や妄想の多様性と独創性があればそれだけ、その分野が活発になるのだろうと思った。

ロケットまつり」というイベントが扱う分野はもともと工学方面が中心だったけれど、今回のように、すぐには結論が出ない理学ものの話を聞くのもとても面白い。サイエンス畑の人たちがデータをどう見ているかのメンタリティや、今なにがわかっていてなにがわかっていない(=今後「はやぶさ」の同型機である「はやぶさ2」や、後継機である「はやぶさmkII」で明らかにしなければならない)かがいろいろわかって興味深かった。

ロケットまつり」本は夏に(すいません)

会場でロフトの斉藤友里子さんが告知したように、「ロケットまつり」の本の発売は夏に延期になりました。すいません。いろいろ事情がありまして。よろしくお願いします。

追記:「ロケットまつり言及リンク