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「2001年宇宙の旅」をハイビジョンで見る

【元記事:「2001年宇宙の旅」をハイビジョンで見る:d:id:manpukuya:20070609:aspaceodyssey

夕べは、NHKハイビジョンで放送されていた「2001年宇宙の旅」をうつらうつらしながら見た。

ハイビジョンはDVDよりもずっときれいなので、これは現在個人が手軽に見ることができる最高の画質ということになる。

この映画はそもそも説明が少なく、何度見てもわからないものはわからない。でも映像のすばらしさは何度見ても変わらない。半分寝ながら見るくらいでも十分楽しめるし、そのくらいがいいかもしれない。そしてこの高画質! おまけに録画して何度でも見直せるのだから、いい世の中になったものだ。

「感情労働」という概念

【元記事:「感情労働」という概念:d:id:manpukuya:20070609:emotionworking

ウェブで読むには長いが、非常に読ませる興味深い記事。

小見出しを拾ってみよう。

  • 患者様へのサービス
  • 不特定多数を相手に
  • お客様は神様?
  • 自分を責める教師
  • 「いちゃもん化」社会
  • つらさを多角的に見る
  • 自分をたっぷり満たす

気になったフレーズを列挙してみる。

分別ある労働者たるもの、いかなる状況下でも、適切な表情で倫理的にふるまうことが、アタリマエと目されている。

でも、それって本当に「アタリマエ」なんだろうか――。

asahi.com:「感情労働」時代の過酷 - 週刊朝日・AERAから - 就職・転職

看護の領域などで知られる、「感情労働」という言葉がある。

「肉体労働」「頭脳労働」と並ぶ言葉で、人間を相手とするために高度な感情コントロールが必要とされる仕事をさすものだ。1980年代に、アメリカの社会学者が、当時の航空会社の客室乗務員の労働実態を、典型的な「感情労働」であり、「感情の搾取」にあたると指摘。まず、社会学の用語として広まった。

平たく言えば、働き手が表情や声や態度でその場に適正な感情を演出することが職務として求められており、本来の感情を押し殺さなくてはやりぬけない仕事のことだ。

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「異動までの15年ほどを苦情処理に費やしましたが、苦情の質は徐々に変わってきました。来店ではなく、携帯電話やメールなどによる間接的な形が増えたためか言葉が暴走し、陰湿化しています」

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給食の準備で忙しい時間帯、担任教員に「急ぎの電話」を入れ、

「うちの子、風邪ぎみだから薬をちゃんと飲ませてよね」

と命令する母親。運動会前日、

「明日の天気は雨のようだが、なぜ雨の確率の低い日に設定しなかったのか?」

と電話で詰問する親。運動会の場所とりで前夜から門前に並び、近隣住民から注意を受けると「学校の対応が悪い」とキレる親。

asahi.com:「感情労働」時代の過酷 - 週刊朝日・AERAから - 就職・転職

コンビニやファミリーレストランが社会に定着する以前の「店」と「客」の関係性は、今よりずっと人間的で直接的であり、画一的にマニュアル化されてはいなかった。その分、客の側も緊張感があった。つまり小野田教授の言う「権利意識」とは、何であれ「消費者」は丁寧に扱われることがサービスの最低基準だという、ある種ゆがんだ意識である。

精神科医和田秀樹氏は、「超消費社会」がキーワードだと指摘する。

「生産が消費に追いつかなかった時代はモノを作った側が強かったけれど、モノがあふれて消費不況が慢性化した今ではサービス合戦しかない。その構図から『お客様』の側にものすごい甘えが許される環境ができて、月並みなサービスでは満足できない消費者たちがたくさん育っちゃった」

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「時間内にやるべきことをしっかりやったら定時できっぱり仕事から離れ、後は趣味などで自分を満たすように言います。24時間、仕事に引きずられないための切り替えの訓練になりますし、他人の気持ちや不幸を受け止めるには、充実していないと続きません」

asahi.com:「感情労働」時代の過酷 - 週刊朝日・AERAから - 就職・転職

介護員、駅員、看護師、客室乗務員、電話相談業、クレーム処理、電器店店員などの体験が多数紹介される。

感情労働」をしている人にいちゃもんをつける人は、どんな仕事をしているのか興味がわくな。

以下は、記事中紹介されていた本。

ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代

ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代

それでもお客様は神様ですか?―電器売場店員のクレーム日記

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なぜ日本人は劣化したか (講談社現代新書)

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